「広がるオーガニック給食」のお話をしてきました
- kotosyoku
- 2023年1月18日
- 読了時間: 5分
更新日:2023年1月19日
コトショクメンバーのOさんは、昨年10月の全国オーガニック給食フォーラムで実行委員をつとめました。そこで学んだことを地元のママに依頼されて1月15日(日)に川口の公民館でお話しました。

当日のチラシ

「全国オーガニック給食フォーラム」Facebookページ
以下、Oさんからの報告です。
参加者は14名で、子育て中の方と中高年の方と半々くらい。
当日はフォーラムの「各地からのビデオレター」と「座談会」に絞ってお話ししました。
「給食がオーガニックになると、どんないいことがあるか」を、コトショクのメンバーが大きく書いてくれたものをボードに貼ったので、それも紹介しました。

終わってから、短いけれど、質問や意見交換の時間をとれました。
私たちの身近なところでも、トンボ、カタツムリ、カマキリ、アマガエルなどあまり見なくなったことや、無農薬で野菜を作ることの難しさはあるが、できるだけ減農薬に努めているという発言もありました。

まだまだ道遠しですが、一歩踏み出したという感じを共有できたのではと思います。
ちなみに、初めに依頼してくれたママ(フォーラム当日はZoom参加した方)が一番伝えたいと思ったという言葉は、秋山JA組合長の「大きな間違いをした、やりすぎた」という言葉だということでした。
今回私は、人に伝える段になって、アーカイブ配信を見直し、改めて濃い内容だったと思いました。何度も聴いて、やっと自分の体に入ったような気もします。
重要と思われる箇所をメモし、参加者に配りました。
不備もあると思いますが、参考にお知らせします。
広がるオーガニック給食(資料)2023.1.15
<各地からのビデオレター>
宮崎県綾町
約50年前から、町民をあげて有機農業に取り組んでいる。
集荷は町の直売所「本物センター」
放送で今日の献立を紹介 献立に使われている綾町の野菜も紹介される(きゅうりは〇〇農園の△さん、小松菜は……、エリンギは……)。
掲示物で生産者名。もっと広げていきたい。
愛媛県今治市、大三(おうみ)島
有機農業…農薬と化学肥料を使わない農法 環境と人にもやさしい 自然との調和
耕さなくても土がふかふか。循環しているから(敷きわらの下にダンゴムシやミミズ。わらを食べて糞 微生物が分解 栄養分になる)食物連鎖の循環 鳥も150種類いる。自然農法
気候に恵まれている。イノシシ、カモの料理も。条例に有機野菜の使用を高めることが入っている。
千葉県木更津市
オーガニックのまちづくり条例 2019年から本格的にスタート 生産者5名⇒8名⇒13名
仕入れ価格の差額は市で補填
「民間稲作研究所」の稲葉光圀さん どうやって雑草を生やさないかの技術開発 深水管理
スマートフォンで管理 県内のいすみ市に聞ける いいことづくめ
新潟県佐渡市
トキが2003年に一度絶滅(農薬、環境の変化)、赤とんぼがいなくなった⇒環境を戻そう⇒ ネオニコチノイドを使わないと佐渡農協が決めた!劇的な決断。(欧では禁止の国が多い)
農家は他からは買えない。トキは順調に増えて、今は500羽。田んぼの環境が変わると来る。
安くて美味しいお米⇒高くても納得してもらえるお米⇒環境のためにお金を払うお米を作るべきだとトキが教えてくれた。生産者も増やしながら。いいものを子どもたちに
<座談会>
鮫田晋さん(いすみ市農林課職員)
*コウノトリを復帰させる運動から ゼロから有機農業を進めた
実際に取り組んでくれた農家が1人でもいたこと できることの証明
*子どもに「食育」 自分でも田んぼ やってみると意外とできる 先人の頑張り
*対立軸を作らない 慣行農業の人がチャレンジ 主義主張の対立ではなかった 自然と共生が目標
環境を守る市民の声 生物多様性戦略を地域でも
*全国の水田の2%が有機にすれば、全国の小中の有機米給食が可能 という試算
「2050年有機農業面積25%に向けて、2030年までに全国の学校給食米を100%有機にしよう!」
それが実現できたら、今の子どもが親になったとき、有機農業に親しんでいる消費者になる
秋山豊さん(JA常陸(茨城県)組合長)
*日本の養蚕農家は中国の輸入自由化で衰退 農業の国際化の名の下にTPP11で合意してしまった 日本の農業は安楽死させられる どうやって生き残るか 3年前から有機化に オーガニック干し芋を広めたい
*有機肥料(おから・もみ殻・米ぬか+鶏糞)を作っていた時期もある。高い 難しい
少しでも有機化していかないと世界から置いていかれてしまう 休耕地を託されている
有機の技術は進化中 土地ごとにマニュアルは違う
*JAの子会社(60人くらいのプロ集団)JAでも予算つけ 土づくりにお金がかかる
市できっちり予算をつけるべき 国も資材補助の形で初期投資を直接!
*笠間市も学校給食を有機化にと 学校給食をきちんと仕上げたいという思いが広がっている
昭和40年(1965年)頃までは有機農業だった その後、農薬や化成肥料
大きな間違いをした やりすぎた 環境破壊 梅雨が1週間 気候まで変えてしまった
まだ認識不足 有機に舵を切らないと!
杉木悦子さん(学校給食 地産地消 食育コーディネーター)←栄養教諭のカリスマ!
*有吉佐和子の『複合汚染』 地産地消
給食の教育って何? 子どもたちが五感豊かに自立すること
⇒出汁をちゃんととる 本物の食材で子どもたちの味覚を
*栄養士さんが子どもたちと一緒に食べる “給食は教育” 調理員が給食の要! 子どもたちは学校の帰り道に生産者に会う 自校式の良さ…働く姿、匂い、音を感じる
*実践できるように冊子化した(教職員組合で)
給食費は日本一高いが、汁物、地産の野菜、豆など多用
中学生が考えた献立 中1で作り、中2で実践 残さず食べることが世界中の飢餓に連帯すること
自分たちで野菜を作りたい 家族になる人、自分が産む子どもの命も大切にしたいと言う
*学校に畑を作って種をまき育てる経験を 本物の美味しさ 流れは来ている 将来は離乳食も
島村菜津さん(ファシリテーター)←イタリアのスローフード運動を日本に紹介した方
亀岡市も楽しんで有機化 美しいオオルリの飛ぶ綾町 コウノトリがばんばん飛ぶ富岡町など
これは世界的潮流 ウィルスの氾濫で、私たちは潜在的にはわかっている。やりすぎたなと。
核のゴミを子どもたちに残すことはできない! いい国土を残そう!
給食教育についての哲学は構築途中
パンフレットに載っている行政の長に、女性がいない!これからに期待
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