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「広がるオーガニック給食」のお話をしてきました

コトショクメンバーのOさんは、昨年10月の全国オーガニック給食フォーラムで実行委員をつとめました。そこで学んだことを地元のママに依頼されて1月15日(日)に川口の公民館でお話しました。


当日のチラシ



「全国オーガニック給食フォーラム」Facebookページ


以下、Oさんからの報告です。

 

参加者は14名で、子育て中の方と中高年の方と半々くらい。


当日はフォーラムの「各地からのビデオレター」と「座談会」に絞ってお話ししました。


「給食がオーガニックになると、どんないいことがあるか」を、コトショクのメンバーが大きく書いてくれたものをボードに貼ったので、それも紹介しました。

終わってから、短いけれど、質問や意見交換の時間をとれました。

私たちの身近なところでも、トンボ、カタツムリ、カマキリ、アマガエルなどあまり見なくなったことや、無農薬で野菜を作ることの難しさはあるが、できるだけ減農薬に努めているという発言もありました。

まだまだ道遠しですが、一歩踏み出したという感じを共有できたのではと思います。

ちなみに、初めに依頼してくれたママ(フォーラム当日はZoom参加した方)が一番伝えたいと思ったという言葉は、秋山JA組合長の「大きな間違いをした、やりすぎた」という言葉だということでした。


今回私は、人に伝える段になって、アーカイブ配信を見直し、改めて濃い内容だったと思いました。何度も聴いて、やっと自分の体に入ったような気もします。

重要と思われる箇所をメモし、参加者に配りました。

不備もあると思いますが、参考にお知らせします。

 

広がるオーガニック給食(資料)2023.1.15        

 

<各地からのビデオレター>


宮崎県綾町

約50年前から、町民をあげて有機農業に取り組んでいる。

集荷は町の直売所「本物センター」

放送で今日の献立を紹介 献立に使われている綾町の野菜も紹介される(きゅうりは〇〇農園の△さん、小松菜は……、エリンギは……)。

掲示物で生産者名。もっと広げていきたい。


愛媛県今治市、大三(おうみ)島

有機農業…農薬と化学肥料を使わない農法 環境と人にもやさしい 自然との調和

耕さなくても土がふかふか。循環しているから(敷きわらの下にダンゴムシやミミズ。わらを食べて糞 微生物が分解 栄養分になる)食物連鎖の循環 鳥も150種類いる。自然農法 

気候に恵まれている。イノシシ、カモの料理も。条例に有機野菜の使用を高めることが入っている。


千葉県木更津市

オーガニックのまちづくり条例 2019年から本格的にスタート 生産者5名⇒8名⇒13名

仕入れ価格の差額は市で補填 

「民間稲作研究所」の稲葉光圀さん どうやって雑草を生やさないかの技術開発 深水管理 

スマートフォンで管理 県内のいすみ市に聞ける いいことづくめ 


新潟県佐渡市

トキが2003年に一度絶滅(農薬、環境の変化)、赤とんぼがいなくなった⇒環境を戻そう⇒ ネオニコチノイドを使わないと佐渡農協が決めた!劇的な決断。(欧では禁止の国が多い)

農家は他からは買えない。トキは順調に増えて、今は500羽。田んぼの環境が変わると来る。

安くて美味しいお米⇒高くても納得してもらえるお米⇒環境のためにお金を払うお米を作るべきだとトキが教えてくれた。生産者も増やしながら。いいものを子どもたちに 



<座談会>


鮫田晋さん(いすみ市農林課職員)

*コウノトリを復帰させる運動から ゼロから有機農業を進めた 

 実際に取り組んでくれた農家が1人でもいたこと できることの証明 

 

*子どもに「食育」 自分でも田んぼ  やってみると意外とできる  先人の頑張り


*対立軸を作らない 慣行農業の人がチャレンジ 主義主張の対立ではなかった 自然と共生が目標

環境を守る市民の声 生物多様性戦略を地域でも 


全国の水田の2%が有機にすれば、全国の小中の有機米給食が可能 という試算

「2050年有機農業面積25%に向けて、2030年までに全国の学校給食米を100%有機にしよう!」

それが実現できたら、今の子どもが親になったとき、有機農業に親しんでいる消費者になる


秋山豊さん(JA常陸(茨城県)組合長)


*日本の養蚕農家は中国の輸入自由化で衰退  農業の国際化の名の下にTPP11で合意してしまった 日本の農業は安楽死させられる どうやって生き残るか 3年前から有機化に オーガニック干し芋を広めたい


*有機肥料(おから・もみ殻・米ぬか+鶏糞)を作っていた時期もある。高い 難しい 

少しでも有機化していかないと世界から置いていかれてしまう  休耕地を託されている

有機の技術は進化中 土地ごとにマニュアルは違う 

 

*JAの子会社(60人くらいのプロ集団)JAでも予算つけ 土づくりにお金がかかる  

市できっちり予算をつけるべき  国も資材補助の形で初期投資を直接! 


*笠間市も学校給食を有機化にと 学校給食をきちんと仕上げたいという思いが広がっている

昭和40年(1965年)頃までは有機農業だった その後、農薬や化成肥料

大きな間違いをした やりすぎた 環境破壊 梅雨が1週間 気候まで変えてしまった 

まだ認識不足 有機に舵を切らないと!

   

杉木悦子さん(学校給食 地産地消 食育コーディネーター)←栄養教諭のカリスマ!

*有吉佐和子の『複合汚染』 地産地消 

 給食の教育って何? 子どもたちが五感豊かに自立すること

 ⇒出汁をちゃんととる 本物の食材で子どもたちの味覚を 

 

*栄養士さんが子どもたちと一緒に食べる “給食は教育” 調理員が給食の要! 子どもたちは学校の帰り道に生産者に会う  自校式の良さ…働く姿、匂い、音を感じる


*実践できるように冊子化した(教職員組合で) 

給食費は日本一高いが、汁物、地産の野菜、豆など多用  

中学生が考えた献立 中1で作り、中2で実践 残さず食べることが世界中の飢餓に連帯すること  

自分たちで野菜を作りたい 家族になる人、自分が産む子どもの命も大切にしたいと言う


*学校に畑を作って種をまき育てる経験を 本物の美味しさ 流れは来ている 将来は離乳食も

 

島村菜津さん(ファシリテーター)←イタリアのスローフード運動を日本に紹介した方


亀岡市も楽しんで有機化  美しいオオルリの飛ぶ綾町  コウノトリがばんばん飛ぶ富岡町など

これは世界的潮流 ウィルスの氾濫で、私たちは潜在的にはわかっている。やりすぎたなと。

核のゴミを子どもたちに残すことはできない! いい国土を残そう!

給食教育についての哲学は構築途中  

パンフレットに載っている行政の長に、女性がいない!これからに期待


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