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さいたま市は「ゲノム編集トマト苗を受け取らない」と決めました!

3月3日(金)市議会を傍聴し、さいたま市の対応が明らかになりましたので、ご報告します。


コトショクのゲノム編集トマトについての二通の請願について

一度目の請願は2021年の12月で、その時は立憲議員の「ゲノム編集食品は食糧危機を救うものでもあり、様々な分野への応用が期待される。保護者の不安は分かるので申し出があれば説明したい」などの理由で反対多数、請願は不採択でした。



教育委員会や市議会でこの問題に対して理解が不十分であることと、今年から配布が始まることを懸念し、コトショク有志11名が再度この問題について請願書を提出しました。



3月3日(金)さいたま市議会で請願の採択を見届けるため傍聴に行ってきました。

今回の請願の審査の過程で、教育委員会では来年度版の学校献立マニュアルに、遺伝子組換え食品とともにゲノム編集食品も使用しないことと明記し、昨年10月に各学校に教育委員会からゲノム編集トマトを受け取らないよう通知したことが公になりました。

残念ながら「願意は達成されている」ということで「請願は不採択」が多数決により決定しました。



=この請願についての議員の意見=


阪本克己(立憲民主党)

市民の不安は十分理解できる。給食マニュアルにゲノム編集食品不使用を追加。校長にゲノム編集トマト苗を受け取らないように通達済み。すでに達成されているので不採択。


神田義行(共産党)

請願に賛成


吉田一郎(無所属)

採択すべき。ゲノムも、有機も、苗を企業が(学校に)配るのはおかしい。


川村準(無所属) 

以前の請願審査時は、教育委員会の姿勢はもし万が一取り入れる場合、学校がしっかり説明責任を果たす、という対応であったものが、今回の文教委員会の審査では、ゲノム編集を各学校に受け取らないよう通達を出す、また給食の学校献立マニュアルでも、ゲノム編集を含めないとするとのことです。この動きは実に高く評価できるものです。

 ゲノム編集は、日本の定義は違いますが、EUなどでは、遺伝子組み換えの一部と位置付けられており、まだまだ人体に与える影響が未知数です。特に、生育段階にある子供に、ゲノム編集のトマト苗を配布することを企画している一部民間企業の考えは、まったく理解できず、市民団体「OKシードプロジェクト」によれば、請願文にあるよう全国158の自治体、現在は拡大し161自治体になったようですが、今回それにさいたま市が加わったことは、浦和の文教都市としてのプライドをさいたま市の教育委員会も見事に引きついだものと評価せざるをえず、率直にさいたま市の教育委員会もなかなかやるじゃないか、と言わざるをえません。

 請願審査が行われた文教委員会では、また、先ほどの討論でも、願意を達成したとの理由で、請願を不採択にする主張があるようですが、行政の側だけでなく、議会側もゲノム編集あるいは子供たちを実験台にさせない、という強い決意を示すべきであり、そういう意味で、この請願を採択にする意味は大いにあります。よって、採択を求めます。



他の団体の働きかけ(わかる範囲で)

埼玉でも生活クラブ生協埼玉が48自治体に要望書を提出。



今回、複数の団体が全国的に働きかけたことにより、ゲノム編集の危険性が周知されてきたことは、大きな前進であったと思います。



まとめ

さいたま市議会は請願を不採択にし、議会がゲノム編集に対する姿勢を明確化しなかったことは残念ですが、さいたま市の教育委員会として「ゲノム編集トマト苗を受け取らない」という姿勢を明確にし、給食にゲノム編集食品を使わないと決定した事は素晴らしいと思います。

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